“紹介予定派遣”で働く友達の迷い [よもやま話]
先月から無職になったルビィとは逆に、先月から派遣社員として働き始めた友達が
います。
ルビィが働いていた“一般派遣”とは違う“紹介予定派遣”という雇用形態です。
“紹介予定派遣”とは、最初は派遣社員として勤務がスタートしますが、3ヵ月後や
半年後などその派遣先が定めた期間が過ぎれば正社員など直接雇用になることが
前提の雇用形態です。
派遣社員として働いている期間中に派遣先・派遣社員の双方が相性や能力などを
見極めることができるので、いきなり正社員や契約社員として就職するよりお互いの
ミスマッチが防げるというわけです。
この友達(=Aさん)は今までは“一般派遣”で働いていました。
“紹介予定派遣”で働くのは今回が初めてです。
順調にいけば半年後に契約社員になれるそうで、Aさんは「契約社員になった後は
交通費も出るし昇給もボーナスもあるからモチベーションが上がる」と嬉しそうに
話していました。
で、Aさんが働き始めて約1.5ヶ月。
久しぶりに会って話をする機会がありました。
ル:「どう?新しい職場は?」
A:「うん、仕事には慣れたんだけど…」
あれれ?
なんかテンションが低い
職種は今までと同じ営業事務なので、新しい仕事を0から覚える必要は無く、わりと
すんなりと馴染むことができたそうです。
これから年度末の忙しい時期を迎えるけど大丈夫だそう。
ただ「もどかしい」そうです。
今Aさんが働いている会社は“世界の○○”と呼ばれるような大企業のグループ会社で
社員さんは親会社からの出向の人がとても多いそうです。
重要ポストについているのもほとんどが出向社員で、社内を仕切っているんだそう。
出向社員>その会社所属の社員>>契約社員>派遣社員
という図式で、社員と契約社員の間に距離感があるそうです。
契約社員や派遣社員で判断できるレベルのことでもいちいち社員に相談して指示を
出してもらわないといけなくて、経験や知識があってもそれを活用しにくい雰囲気が
漂っているとか。
言い換えれば社員から指示を出されたことだけきちんとやっていればいいので、他の
派遣社員の中には「だからココは楽だ」と言う人もいるそうです。
確かに、派遣社員が不安定な身分のまま正社員と同じ責任を持たされて働かないと
いけない会社も多いので、割り切ってしまえば楽なのかもしれません
でもAさんはそう簡単に割り切れないんです。
だってAさんはそれなりの責任と権限を持ってしっかり働きたいから、半年後には
直接雇用になれる“紹介予定派遣”の仕事を選んだんです。
なのに契約社員になっても何でもかんでも(本当に些細なことまで)社員の指示を
もらわないと動けないのならAさんの希望が叶いません。
Aさんは早くも迷っています。
半年後、いえ、約4.5ヵ月後、この会社で契約社員になるかどうか。
もちろん派遣先から「アナタを契約社員として採用しません」と言われる可能性だって
無いとは言えません。
でもAさんならそういう評価が下されることはまず無いでしょう。
A:「契約社員は1年契約だから、3ヶ月契約の派遣社員よりは安定感が増す。
収入も多少は上がる。
それは有り難いけど肝心の仕事がこんな状態では…」
とてもよくわかります、Aさんのこの迷い。。
安定やお給料も大事ですが、仕事内容に満足できるかどうかはやっぱり譲れません。
長く働こうと思えばなおさらです。
“契約社員”や“派遣社員”は世の中で何かと軽く見られる存在ですが、仕事に対して
やりがいや達成感を味わいながら働きたいと思っている人はたくさんいます。
Aさんもその1人。
残念ながらルビィにはどうしてあげることもできませんが、Aさんを応援したいです。
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